――10年以上、海外を転々とした僕のリアルな視点から
こんにちは、森です。
こんな質問をもらいました。
「森さんは結婚するまで
海外を転々とするノマド生活を
送っていたと思いますが人により
向き不向きってあると感じますか?」
コレはあると思います。
ということで今日は、
「海外ノマド生活って
誰にでも向いてるわけじゃないよ」
って話。
いや、
夢を壊したいわけじゃないんです。
むしろ逆。
“ちゃんと現実も知ったうえで
自分にフィットするかどうか
確かめてほしい”
ってだけ。
僕自身、20代後半で会社を辞めて
その後はアメリカ、ヨーロッパ
ロシア、フィリピン、ドバイetc…
と、今まで30カ国くらい
いろんな国で1ヶ月単位で暮らしたり
仕事したりしてきました。
パソコンひとつで食べていく生活は
たしかに自由。
刺激も多いし、学びもある。
でもその裏で
孤独だったり
不安だったり、
「なんでこんな不便な場所に
自分はいるんだろう?」
って思った夜も
たくさんありました。
今回はそんな僕が感じた
・海外ノマド生活に向いてる人
・向いてない人
についてリアルに
書いてみようと思います。
向いてる人①:変化にワクワクできる人
これは本当に大きい。
海外ノマド生活って
一見キラキラしてるけど実際は
予定通りにいかないことの連続です。
予約してた宿が閉まってたり
Uber呼んだら全然来なかったり
Wi-Fi遅すぎて仕事が全然進まなかったり。
日常がトラブルの連続。
でも、
それを「うわ、最悪…」じゃなくて
「お、ネタきた(笑)」と思える人は
めちゃくちゃ強い。
僕もドバイの砂漠の横にあるホテルで
パソコンをカタカタしていたんですが、
ちょっとテラスで休憩してたら
突然の強風で…
パソコンが一瞬で砂まみれに
なったことがあります(笑)
そんな“予想外”すら楽しめるかどうか。
そこが境目です。
向いてる人②:孤独に強い人
海外ノマド生活って、自由と引き換えに
孤独を抱えることになります。
友達も家族も近くにいない。
時差で連絡も合わない。
誕生日を異国のカフェで一人で過ごす
なんてのもザラです。
でも僕は、一人の時間が
けっこう好きなんです。
本読んだり
ブログ書いたり
ただただ散歩したり。
自分を整えるには
むしろちょうどよかった。
「誰かと一緒じゃないと落ち着かない」
タイプの人はしんどくなるかもしれないけど
孤独=成長の時間と捉えられる人には
最高の環境です。
向いてる人③:自律できる人
これは言わずもがな。
ノマドには上司もいないし
同僚もいない。
自分でスケジュールを組んで
タスクを進めて、稼がなきゃならない。
朝、ベッドから起きるのがつらくても
やる人はやる。
「今日はちょっとビーチ行こっかな〜」
が続くと、収入も普通に落ちていきます。
僕も昔、ドバイのホテルに数週間こもって
作業したときがあるんですが
あれくらい“自分を追い込める”時期
を持てる人はノマドでもやっていけます。
向いてない人①:安定を強く求める人
「同じ家で、同じ通勤経路で
同じ仲間と働きたい」
その感覚、大事だと思います。
全然悪くない。
でもノマド生活には
“安心・安定”の要素はほぼありません。
たとえば、
僕はドバイで法人を設立しましたが
予定通りに全く進まない…
「メディカルチェックは1ヶ月予定いっぱい」
とか、
「書類を提出忘れてた」
とか当たり前で、1〜2週間
予定が遅れるなんて当たり前で
どれも一筋縄ではいかない。
もちろん、
自分のビジネスなので収入は不安定
毎月固定収入が入ってこないと
不安になる人にとっては
むしろストレスの連続です。
向いてない人②:人の目が気になる人
SNSで「ノマド生活してます!」
って発信してる人、よく見かけますよね。
あれ、正直キラキラしてる投稿ばっかり。
でも、裏側では地味な作業の連続です。
動画編集、ブログ執筆、LPの修正
スプレッドシート管理、コメント返信…
YouTubeもそうですが
僕の場合は旅動画を出していますが
アップまでの地道な作業が9割。
「自由で華やかな自分を見せなきゃ…」
って感覚が強い人ほど
精神的に疲れやすいです。
ノマドってむしろ“地味力”
が試される生活なんですよ。
向いてない人③:環境に強く左右される人
「自宅じゃないと集中できない」
「お気に入りのカフェがないとやる気出ない」
そういうこだわりって、悪くないんです。
でも、ノマド生活だと環境は常に変わります。
うるさい部屋、暑すぎる街
想像以上に微妙な食事。
そのたびに気分が落ちて
作業効率も落ちる。
そうなると、ノマドの“自由”は
どんどんストレスに変わってしまいます。
番外編:家族ができたら、ノマド生活の難易度は一気に跳ね上がる
これ、実際に僕も
そうだったんですが、
子どもが生まれると、
「ノマド=自由で気まま」
っていう前提は一度リセットされます。
独身のころなら
バックパックひとつでどこでも行けた。
Wi-Fiがなければカフェを探せばいいし
ビザの期限が切れそうになったら、
「じゃあ次はどの国にしようかな?」
と旅感覚で決められた。
でも家族ができると話は別です。
まず、移動の自由度がガクンと落ちます。
オムツ、ベビーカー、子どもの機嫌
睡眠リズム、食事環境…
「今日は移動しよう」
と思っても、現実はそんなに
スムーズにいかない。
それでも、起業して数年経って
ある程度収入が安定して
海外に法人を作ったり
住環境が整ってくると、
“ファミリーノマド”のような暮らしも
可能にはなります。
実際、僕もロシアをベースに
ドバイに1ヶ月滞在したり
日本、タイ、ベトナムなど
いろいろと試してみました。
でも、そこからまた次の壁が出てきます。
それが「教育」問題です。
子どもが3歳を過ぎ
幼稚園や学校のことを考え始めると
国をまたぐノマド生活は難易度が
一気にアップします。
たとえば、ロシア語だけじゃなく
日本語と英語も身につけさせたい。
どの国なら言語教育に強いか?
ビザは?治安は?
インターナショナルスクールの費用は?
すべてが“子ども基準”になっていきます。
そしてここからは、
「どこでも行ける自由」
よりも、
「どこに根を張るか」
の視点が必要になってくる。
さらに、
2拠点生活は 莫大なお金がかかり
さらに難しく感じます。
だけど、だからこそ考えるんです。
「自分たちにとって
本当に豊かな暮らしってなんだろう?」
広く自由に動けるノマド生活から
家族と共に生きる“地に足のついた自由”へ。
僕は今、その間にあるちょうど
いいバランスを探しているところです。
どこかに定住して安定を選ぶのもいい。
でも、
“移動”という選択肢を
完全に手放さないことで
心のどこかにいつも
風通しの良さが残る気がしています。
最後に:合わないことは悪じゃない
「向いてない」と思った人も
落ち込まないでください。
これは良し悪しじゃなくて
“生き方の向き・不向き”の話。
僕も、昔は、
「会社で働くのが向いてないな」
と思って飛び出しました。
でも逆に、今でも、
「定住して家族との時間を大事にしたい」
って気持ちもあります。
ノマド生活は、“合う人にとっては最高”
だけど、
“万人におすすめはしない”
そんな生き方です。
旅しながら働く自由。
その裏側にある現実。
その両方を見たうえで、
「やってみたい」
と思った人は、たぶん大丈夫。
一歩目は怖いけど
世界は思った以上にやさしいし
意外となんとかなります。
本当、コレ、
「なんとかなります。」
何かひとつでも「自分ごと」
として響いたらうれしいです。
それでは、また次の記事で!